梅雨の合間にマルチピッチクライミングに行ってきました。
Yamakara登攀部が発足して1年半ほど。5.9のリード、10aのトップロープぐらいができる人もでてきて、ショートルートとは違う世界をチラ見するのもいい機会かな、と。
子持山獅子岩か二子山中央稜を考えていたのですが、前日雨だったので、乾きのよさそうな獅子岩へ。
メンバーのスペック
山田 : 10d OS
松原 : 10a リード (初マルチ)
さかまみ : 10a TR (初マルチ)
とりつく前に、次に行きたい人にどのぐらいのハードルを課すべきかなーなどと話しながら歩いていて。5.9のリードか、もしくは5.10aのトップロープができればいいんじゃない?マルチとはいえ、書かれているグレードは5.8ぐらいだし、などとお気楽な話をしていました。が、終わった後は満場一致で5.9のリード&5.10aのトップロープ、となりました。
全フォローで行くとしても、外岩のショートルートで5.9は少なくとも登れる人じゃないと難しいでしょう。
子持山獅子岩へのアプローチ
5号橋と7号橋の間が崩落しているので、5号橋のあたりに車をとめて、7号橋まで歩きます。この標識の左から上がっていく感じ。
7号橋を越えてしばらく歩くと、右手に屏風岩が見えてきます。
ぐ。濡れている。。。獅子岩も濡れているんじゃないかと不安がよぎります。
屏風岩から30分ちょっと一般登山道を行くと、「この先危険」の標識が出てきます。
この先危険、の方に向かって10分弱で右手上に獅子岩正面壁の取り付きがあります。意外と狭いのですが、ガンとそびえる岩壁からの威圧感がすごいです。
子持山獅子岩正面壁 : 1,2ピッチ(5.7 体感5.7)
クライムオン!私にとっても久々のマルチピッチクライミングです。
1,2ピッチは2ピッチつないで。1ピッチ目越えると傾斜が急になり、壁の威圧感が増します。が、スタンスもホールドもしっかりあって、剥がれそうな心配もなし。体感的にも5.7でいいと思います。
60mロープだったら、3ピッチ目までつないでもいいかもしれません。3ピッチ目の終了点がプラトーで少し広くなっています。
ペツルの支点がしっかりと打ってあるので、途中支点はヌンチャクだけで大丈夫。
にしても、登り始めた2人。体がちがちで全然立ててない。まぁ、初めての経験だからしゃーないよね。あわよくば1ピッチずつリードさせようと思っていたけれど、方針転換。とにかく慣れること重視で。
さかまみちゃんはサクッとあきらめて、ヌンチャクつかんでA0(エーゼロ : 岩登りでヌンチャクやスリングつかんで登ること)。2ピッチ目の終了点に着いた2人。
「ヤバいっす、なんだこりゃ、想像してたのと全然違う」
「怖い、高いだけでこんなに違うなんて」
子持山獅子岩正面壁 : 3ピッチ(5.7 体感5.8)
3ピッチ目の終了点は木の根元。木に向かってフェースを左上し、右の大フレークに移って2手ほどで終了。
大フレークが濡れていたので移るのがちょっと怖かったかな。濡れてなければ体感も5.7、という感じ。
左手はしっかりヌンチャク(笑)
子持山獅子岩正面壁 : 4ピッチ(5.8 体感5.8)
一応ここが核心。左に右にと岩の弱点を突いていく感じが楽しいピッチです。
このピッチはさかまみビレイ。真剣です。
4ピッチ目でここまで何とか耐えてきた松原がテンション。核心手前で、ヌンチャクの回収時に落ちたみたい。
子持山獅子岩正面壁 : 5,6ピッチ (5.7 体感5.7)
5,6ピッチはつなぎましたが、ビレイが一気に見えなくなるので、切った方が安心かもしれません。
5ピッチ目は、雰囲気変わって細かいスラブをつなぐ感じ。6ピッチ目が最後の垂壁です。
6ピッチ目で松原再びフォール。ヌンチャク回収しようとして滑ったみたい。悔しがっていましたが、ヌンチャクが回収できないってことは、リードだったら手繰り落ちていた可能性まであるわけで、まぁ、練習積み重ねていくしかないよね。
子持山獅子岩正面壁 : 7ピッチ (5.7 体感5.7)
一応、6ピッチ目終了点で壁は終わりな感じで、7ピッチ目はオマケのような。
ところがどっこい、ここまでペツルのしっかりした支店だったのが、一気にプアなRCCが2つだけという絶対落ちられないピッチに。難しくはありませんが。
よく頑張った2人。はじめてだからねー。
そして、さかまみちゃん誕生日、というわけで、プロテインマグケーキでお祝い(笑)
子持山獅子岩正面壁 : 下山は懸垂下降で楽々!
ルート貸し切りだったので、遠慮なく懸垂下降で。50mロープで3回で取り付きへ戻ってきました。