富士山・吉田口「登山道整備のため」登山道閉鎖へ、の内情

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富士山吉田口のある、富士吉田市長が、山梨県知事に登山道閉鎖の要請をし、知事はそれに応じる方向で、「趣旨に沿う方向で、静岡県や関係団体とも調整したい」とのこと。

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ただ、法律上は感染症対策のために県道である登山道を閉鎖することはできず、長崎知事は「落石事故の被害カ所を整備」を閉鎖の根拠とする考えを示した

この部分、経緯を知らないと新型コロナ対策のために、取ってつけたように登山道整備を持ってきたように聞こえるんじゃないかと思いますので、解説しておきます。

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コトの起こりは2018年シーズンオフ

2018年のシーズンオフ、秋の台風で山頂付近の石組みが崩落しました。

当然2019年のシーズン前に間に合わせるように工事を進めたのですが、積雪量が多く、7月の9日まで工事がずれ込みました。

富士山頂への登山道、9日午後3時開通 崩落の仮復旧終わる
 富士山頂付近で石積みが崩れて山梨県側の吉田ルートの登山道をふさいでいた問題で、県は8日、仮復旧工事完了のめどが立ち、9日午後3時に通行規制を解除すると発表した…

その間、登山ツアーも組まれていたのですが、8合目から上はいけない前提での出発でした。一般の方の中には閉鎖を無視して登る人もいて、ツアーのお客様の中にはそのことに不満を持つ方もいたと聞いています。

7月1日の開山予定が7月9日。

ちなみに、静岡側の登山道のオープンは7月10日。

工事での閉鎖が海の日を越えてしまうと、かなりの人数が富士宮側に流れてしまうことは容易に予想できるため、かなり急ピッチで工事を進めたんだろうと思います。

それでも起こってしまった落石事故

2019年8月末、落石事故でロシア人女性が亡くなるという事故が起こってしまいます。

お探しのページが見つかりませんでした| 東京新聞 TOKYO Web
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この件に関してはツイッターランドでも人が多すぎるだの、なぜ人数制限しないんだだの、起こるべくして起こった、だのいろいろ自称専門家たちが言ってたんですけど、結局のところ、感染症でロックダウンさえできない日本で、人数制限できる法的根拠なんてそうそう作れないわけで、粛々と登山道整備やその他地道なコトを進めていくしか道はないんですよね。

現実的に難しい飛び道具持ってきて、なんでやれないんだって言うのは簡単だけど、それって応援でも協力でも建設的な議論でもなくてただ外野から石投げこんでるだけだから。富士山の落石事故も同じ、現状のいろいろも同じ。

そして、9月にも小屋直撃の落石事故

富士山でまた落石 2つの山小屋が損傷
 山梨県に入った連絡によると、9日午後11時半ごろ、富士山で落石が起き、2つの山小屋で屋根に穴が開いたり近くのフェンスが壊れたりするなどの被害があった。けが人は…

2つの山小屋で屋根に穴が開いたり近くのフェンスが壊れたりするなどの被害があった。けが人はなかった。

この時の落石事故は7合目の鎌岩館と8合目の太子館。標高で言うと、2700m~3100mの間で、位置的にも頂上からの落石とは考えにくいです。吉田大沢の途中からのものでしょう。

もう頂上直下だけではなくあちこち補修しないともたないようになってきてたんですね。

これらを受けて、もともと下山道にシェルター設置予定

富士山にシェルター整備 – 富士山NET|ふじさんネット|富士山情報 まるごとおまかせ!
知事方針、噴石対策で 富士山の登下山道の安全・防災対策で、長崎幸太郎知事は1日、山梨県側の下山道に、落石や噴火時の噴石から登山者を守るシェルターを整備する方針を明らかにした。来年度、調査に着手して整備箇所などを検討す...

今回の感染症対策の話がなくても、現場としては危機感を募らせていたんだと思われます。

ちなみに、富士山の吉田口の下山道というのは、最後6合目に向けてつばくろ沢という沢をトラバースするため、もともと落石の多い場所です。1970年代までは吉田大沢を駆け下りていたらしいのですが、こちらも落石事故で閉鎖、下山道を変更して今の形になった経緯があります。

そのトラバースには大きなトンネル(シェルター)があるのですが、シェルターの中は砂が多くて歩きにくく、なかなか通ってもらえない、というのも問題点としてあります。

この辺りを補修・新設予定だったようです。

このタイミングでしっかり整備できるなら、悪い話ではない

結局富士山の登山道整備の難しさは、富士山という7月の頭まで雪をかぶっていて、10月にはまた雪をかぶってしまう、というシーズンの問題があります。9月半ばまで登山道を開けているため、落石の2次被害を考えるとそれ以降でないと工事ができない。

この小屋を閉じるタイミングというのは、大々的に工事ができる今後100年単位での唯一のタイミングになるかもしれません。

ぜひしっかり工事して、再来年以降、多くの人が安全に登れるように、頑張っていただきたいと思います!

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富士山
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経営と登山のあいだ
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